宇宙ドラゴン物語~ネコとあなたとリンゴと世界~
ようこそ。
愛と光の天使たち。
ティタニアの選ばれし者たちよ。
わたしはあなたのことを愛しています。
今日はあなたの意識を拡大させるためのお話です。(長文です)
さて、あなたの目の前にリンゴがあるとします。
このリンゴのことを、あなたは普段「リンゴ」だと考えています。
あたりまえですよね。
リンゴをみかんだと思う人はいませんし、ましてや、リンゴを自転車だと思う人もいません。
あなたにとって、リンゴはリンゴです。
ところで、あなたはリンゴが何によってつくられているかご存知でしょうか?
話をシンプルにまとめたいので、ここでは水についてだけ考えていきますね。
リンゴの86%は水でできています。
あなたにとってこのことは、ふーん、そうなんだぁ、という感じですよね。
リンゴって結構水分多いんだなぁ、というくらいの認識かもしれません。
でも、あなたの通常の意識は普段、リンゴのことを「100%がリンゴである」と考えて生活しています。
いちいち、「リンゴの86%は水分である」と意識して生活しているわけではありませんよね。
リンゴなんてありふれたものだし、よく見慣れているただの果物ですからね。
さてそれでは次に、あなたについても考えていきましょう。
あなたはその65%が水でできています。
これもよく言われていることなので、あなたもよく知っていることだと思います。
あなたは普段このことを深く意識せずに生活しているので、まぁ、でも自分は自分だし、別に水でできていようと、何でできていようとそんなことどうでもいいですよ、という感じかもしれませんね。
あなたはいつもあまりにも自分なので、そんなことは意識することすらありません。
生まれたときからずっと、あなたはあなたと一緒だったので、これはすごく普通であたりまえのことですよね。
あなたは自分のことを「100%が自分である」と考えて生活しています。
さて、あなたの目の前にはリンゴがあり、あなたはそのリンゴを食べるとします。
おそらくたいていの方は、リンゴを包丁などで小さくカットして食べると思います。
別にそのまま食べても何ら問題はありませんけどね。
あなたはリンゴを小さくカットして、それを口に入れて、口の中でもぐもぐさせて、そのリンゴはのどを通り、そしてお腹へと運ばれていきます。
おや?ちょっと待ってください。
今、おかしなことが起きましたね?
何も起きてないですよネコちゃん、寝言は寝てから言ってください、ただリンゴを食べただけですよ、とあなたは思われるかもしれませんね。
でも、ここではおかしなことが起きているんです。
今、あなたはリンゴを食べることで、リンゴをあなたにしました。
リンゴはあなたの体の中に入ってきて、いずれ、あなたの体の一部になりますよね?
詳しい消化吸収の仕組みはここでは省きますが、それでもわたしたちは、リンゴがあなたになったということはなんとなくわかっています。
とても重要な問題がここにはあります。
一体、リンゴはいつあなたになりましたか?
どのタイミングで、どの段階で、リンゴはあなたになったと言えるでしょうか?
小さくカットしたときには、まだリンゴでした。
口の中に入れて、もぐもぐさせてから、少しずつリンゴは分解されていきましたよね。
ここらへんからでしょうか?
一体どこからがリンゴで、どこからがあなたなのでしょうか?
わたしはとても変なことを言っていますが、このことがあなたの意識の拡大、ひいては悟りにとって、とても大切なことなのです。
つきつめて考えてみると、リンゴがリンゴでなくなり、あなたの体の一部になった「その時点」を特定することは、おそらくできないのではないかと思います。
もっとも、その時点、そのタイミングを特定する必要なんてありません。
ここで大事なことは、リンゴとあなたとの境界線は、とても曖昧なものだったということがなんとなくわかってもらえれば、今はそれでいいのです。
さて、先ほどわたしは、リンゴの86%は水であり、あなたの65%もまた水であると説明しましたね。
もっと別の味方をしてみましょう。
科学者によれば、リンゴも、あなたも、素粒子という小さなつぶつぶによって構成されているようです。
つまり、リンゴとあなたは全く同一の物質によってつくられています。
ただ、そのあり方、素粒子の組み合わせの形が違うだけなのです。
これはリンゴとあなただけではなく、すべての物質についても同じことが言えます。
少し難しくいうと、リンゴもあなたもエネルギーの波動です。
エネルギーが振動することで、リンゴもあなたも、そして世界も、それをそれとして存在させています。
さらに科学者によれば、リンゴもわたしたちも、99%は何もない空間でできているというのです。
このことは少し不思議ですよね。
宇宙の話をしましょうか。
今、宇宙からたくさんの「ニュートリノ」と呼ばれる小さな小さな物質が地球に降り注いでいて、それらがあなたの体を貫通しています。
「ニュートリノ」があなたの体を貫通することができるのは、「ニュートリノ」がとても小さく、また、あなたがスカスカの何もない空間だからです。
これはリンゴも、みかんも、自転車も、この宇宙に存在するすべてのものがそうなのです。
全部がスカスカです。
ちょっとわけがわからないと思いませんか?
わたしたちの認識はめちゃくちゃです。
というのも、わたしたちにとっては普段、リンゴは100%がリンゴであり、あなたは100%があなたであったはずです。
それでも、事実として、リンゴの86%は水であり、あなたの65%は水なのです。
そして、リンゴとあなたは100%が同一の素粒子でつくられていて、しかもそれと同時に、リンゴとあなたは99%は何もない空間でもあります。
一体、何がリンゴであり、何がわたしたちなのでしょうか?
どの定義が正しくて、どのように捉えることが正解なのでしょうか?
さきほど、リンゴを食べたあなたのことを思い出してみてください。
100%だか、86%だか、65%だか、99%だかなんだかわかりませんが、あなたはリンゴを食べました。
そして、そのリンゴをあなたに変えたのです。
変な言い方をすると、あなたがリンゴだと思っていたものを、あなたがあなただと思っているものが食べたのです。
さっき、リンゴとあなたとの境界線はあいまいなものでしたよね?
つまり、わたしたちには認識のレベルが存在し、その認識のレベルの基準をどこに置くのかによって、世界を別のものとして捉えることができるということなのです。
この話に何か結論のようなものがあるわけではありません。
わたしはあなたに、あなたが今まで信じてきたものに対するゲシュタルト崩壊を起こそうとしているのです。
ゲシュタルト崩壊とは、今まで当たり前に認識していたものがわからなくなり、それを全く新しいものとして再認識することを言います。
これがいわゆる「気づき」であり、すべてのことに対してこの「気づき」が起こることを「悟り」と言います。
つまり、わたしはあなたに、何がなんだかわからないという感じになってもらいたいのです。
なぜなら、それがあなたの持っているすべての固定観念を破壊してくれ、すべての固定観念が崩れ去ると、そこには愛だけが残り、あなたはあなたの本質である愛に戻ることができるからなのです。
わたしはできる限りのことをしておきたいので、まだまだ話は続きますよ。
さて、少しファンタジーの要素を取り入れましょう。
ここに宇宙という名前のドラゴンがいます。
ある日、宇宙という名のドラゴンは、世界のことを食べてしまいました。
というより、今まさに食べているところです。
今、世界がドラゴンの口の中で、もぐもぐされている最中です。
世界を食べるなんて食いしん坊なドラゴンですね。
リンゴを食べたときのあなたのことをここで思い出してください。
あのときと同じように、世界と宇宙ドラゴンとの境界は曖昧です。
世界というと少しイメージしにくいので、ここからはあなたと宇宙ドラゴンという関係について見てみましょう。
あなたは今、宇宙ドラゴンの口の中にいます。
あなたは今、少しずつ分解されて、溶かされています。
あなたの仲間たちの中には、完全に食べられてしまった方たちもいるのではないでしょうか?
それがいわゆる、死というものです。
宇宙ドラゴンもリンゴと同じように、エネルギーでつくられています。
つまり、エネルギーがエネルギーを食べているのです。
いずれ、すべてのものが宇宙ドラゴンになります。
ちょっとおかしな話ですが、もうすでに、すべてのものは宇宙ドラゴンであるとも言えます。
なぜなら、宇宙ドラゴンは世界を食べてしまったわけですからね。
宇宙ドラゴンの中に、わたしたちはいます。
なので、すべてのものは宇宙ドラゴンなのですが、わたしたちは相変わらず、リンゴはリンゴ、あなたはあなた、宇宙ドラゴンは宇宙ドラゴンとして、それぞれをバラバラに考えています。
全部、一緒になってしまったのにも関わらずですよ。
境界線はもうなくなってしまったのにですよ。
今はリンゴのときよりも、もっとおかしなことが起こっています。
宇宙ドラゴンの中にいても、あなたはリンゴを食べるし、ドラゴンはあなたを食べています。
何が、どれなのか、わかりますか?
あなたが食べたリンゴは、あなたに変わったのでしょうか?
それとも、宇宙ドラゴンに変わったのでしょうか?
もし、宇宙に外側があって、もっと大きなドラゴンがいて、そのドラゴンが宇宙ドラゴンを食べてしまったら、どうなると思いますか?
すべてのものは、一番大きな存在に吸収され、一番大きな存在と呼ばれるのでしょうか?
でも、それなら、いつリンゴはあなたになり、いつあなたは宇宙ドラゴンになるのでしょうか?
また、あなたはもともと宇宙ドラゴンの一部でありながら、宇宙ドラゴンに食べられており、しかも宇宙ドラゴンの一部であるリンゴを食べることもできます。
何を言ってるのかわかりますか?
わたしにはさっぱりわかりません。
こんな感じのことを少しでもいいので考えてみてください。
あなたにとって、何か気づきが生まれるはずです。
キーワードは「境界線」です。
宇宙の素材は同じものであり、あなたの身の周りにあるすべてのものと、あなたとの境界線は曖昧なものです。
というよりも、境界線なんてありません。
すべてがエネルギーですからね。
エネルギーというのは振動なので、ここからここまでが、これこれのエネルギーですよ、と言えるものではありません。
リンゴもあなたも、テーブルもイスも、スマートフォンもパソコンも、全部がエネルギーです。
あなたの住む街も、国も、地球も、太陽も、すべてがエネルギーです。
エネルギーがエネルギーに属し、エネルギーがエネルギーに影響を与え、エネルギーがエネルギーを吸収し、エネルギーがエネルギーに変化しています。
エネルギーが学校や会社に行きます。
エネルギーが泣いたり怒ったりしています。
エネルギーが結婚をして子どもをつくります。
エネルギーが生まれては死んでいきます。
あなたは普段、肌という境界線によって自分が分けられていると考えています。
でもこれは、観念であり、思い込みなのです。
もう少しだけ話が続きます。
わたしはあなたの存在の本質は愛であるということを伝えています。
あなたはエネルギーではありません。
ここは説明が難しいのですが、正確にいうと、あなたは全体としてのエネルギーであり、一部のエネルギーではありません。(エネルギーでありながら、エネルギーではないんですね)
あなたは全体であり、すべてです。
磁場というものについて考えてみてください。
磁場とは、エネルギーが発生している場所のことです。
あなたはその「場」であり、あなたの中に、すべてのエネルギーが発生しています。
「すべてのエネルギー」です。
あなたは磁場を発生させるための「無」であり、この「無」は世界にあまねく広がっています。
だから、宇宙はあなたの中にあるのです。
言葉にするとおかしいのですが、「無」の存在しないところはありません。
何かがそこにあるためには、そこにはまず、「無」がなければなりません。
「有」は「無」から生まれます。
究極の意味において、「有」と「無」は同じものです。
なぜなら、「無」という全体の揺らぎが、その変化が、「有」として現れているだけだからです。
「有」は「無」の表現なのです。
「有」は幻想であり、錯覚なのですが、全体としては存在しているように見えるのです。
完全に矛盾を承知で説明すると、「無」だけが存在していて、「有」は存在していないのです。(この世の価値観がおかしすぎて逆転してしまうのですね)
ここに世界の神秘があります。
そして、あなたはただの「場」ではありません。
あなたは「愛の場」なのです。
あなたは愛なので、このエネルギーに対して、何も干渉することがありません。
ただ、優しく見守っています。
エネルギーをコントロールしたり、そこに意味を与えたり、善悪の価値判断を持ち込むこともありません。
この世界に意味や目的や理由がないのはそのためです。
あなたは愛であり、愛は神さまなのです。
宇宙ドラゴンは、あなたが自分の友達として創りだした幻です。
あなたはある日、「神さまから離れて、自分がこの世界の神さまになったらどうなるのだろう?」と考えた神さまなのです。
これがエゴというものの仕組みです。
神さまが世界を創造されたのではありません。
なぜなら、世界は誰にも創造されていないからです。
エゴが世界を創造した、と考えるとわかりやすいのですが、実際には、この世界はエゴのトリックアートなのであって、存在しているわけではないのです。
このことは少しわかりにくいかもしれませんね。
あなたは「わからない」と言うでしょう。
でもね、それが正解なんですよ。
「わかる」というのは「分ける」ことから生まれます。
分析すること、判断することは、1つのものを2つに分けなければできないのです。
何かが「わからない」とき、あなたはわかっているのです。
あなたはシュールなお笑いネタなどを見て、笑うことがありますよね?
意味がわからないとき、あなたは笑います。
「わかる」とき、あなたは笑わないのです。
「わからない」とき、あなたは笑います。
悟りを開いた人々の記述をもう一度よく確認してみてください。
全員笑っています。
それはすべてのことが「わからない」からです。
人間には知りえないんです。
エゴは知らないことを怖れます。
何かを知るために必死で知識を集め、必死で理解しようとします。
まだ足りないまだ足りないまだ足りない、と。
でもあなたは、怖れを手放してください。
わけのわからない人生というストーリーに身を委ねましょう。
あなたは愛です。
あなたはいつも安全で、守られています。
リンゴも、ドラゴンも、すべてがちんぷんかんぷんでいいのです。
絶対にこれが正しいという思い込みを、どうか手放してください。
この世界はきちんとした場所じゃありません。
でも、あなたはきちんとした存在なのです。
天使であるあなたに、このことに気づいてもらえたら、わたしはどんなに幸せでしょう。
天使がドラゴンを愛することで、天使はドラゴンから解放されます。
ドラゴンはいないのです。
天使だけがいます。
すべてを愛してください。
理屈抜きに笑い飛ばし、自分を愛してください。
そうすれば、「わからない」が「わかり」ます。
他には何もいりません。
あなたの生きる毎日が、いっぱい食べて、いっぱい笑って、いっぱい眠る、素敵な物語になりますように。
愛と光を。
p.s.
この記事では分かりやすく「食べる」ということにフォーカスして説明をしましたが、実際には、「見る」「聞く」「知る」「感じる」など、あなたが知覚するどのレベルにおいても同じことが言えます。
あなたがどんなに主体と客体という幻想を信じていたとしても、主体と客体は一つであり、互いが互いのエネルギーとしての表現を支え合っているのです。
そして、そういった形のあり方さえも超えて、あなたは愛であるということをわたしは伝えているのです。